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「思想12月号」を読むと

岩波書店の「思想」という雑誌はたまに購入する。このたび、2015年12月号を購入した。

私にとっての一番の目玉は、鈴木國文、河野一紀両氏による対談「いま、ラカンのセミネールを読む」である。しばらく前に、ラカンのセミネール8巻「転移」の邦訳上巻が岩波書店より刊行されたことを、このブログで書いた。その後、下巻も刊行され買ったのだが、上巻の途中で止まったまま下巻は積読状態である。私の停滞している読書がなんとか促進されるかもしれない、という淡い期待もあったのだが、丁度それに相当する部分が対談にあった。「完成された知を得ようとして読むと、結構しんどいかなと思います」と言う鈴木氏に呼応して、河野氏は「わからないなりにある程度のスピードに身を任せて進んでいくような読み方があるのではないでしょうか」と言う。

この年末年始には、「転移」のセミネール上下巻をざっと読んでみようか。結果は年始に書くことにしよう。

なお、他にも、たとえば冒頭「思想の言葉」の柄谷行人氏の文章もいろいろと考えさせられる。平和をカントやフロイトから考えてみるというのも確かに一考である。




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