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急がば回れ

今日は「急がば回れ」という諺が浮かんできた。最近、ほとんど耳にすることはない。逆に諺ではないが、「スピード感を持って」という言葉はよく聞く。確かに、急ぐ時に、安全で余裕があるとは言え、遠い道を選ぶというのは、ものごとがどんどん進んでいく今の時代には、時代遅れと思われてしまうのかもしれない。

流行していることが正しいのだろうか?やはり物事の本質を見るという姿勢の方が優先するのではないだろうか。このところ、保険証とマイナンバーカードの一本化が話題になっている。登録ミスやプログラムやセキュリティの問題がどんどんと出てきて、大事になってしまったのも、マイナンバーカードの普及を急ぎすぎたことに起因する。結局は、早く進めるどころか、遅くしてしまった、いや今後については暗雲が立ち込め行き詰ってしまった、と言っても過言ではないような状況だ。

スピード感を持って、という表現に注目してみよう。「感」という言葉。これは、感覚ということであろう。本当に早くやるのであれば、「迅速に」という表現でよいはずだ。「スピード感」という言葉には、スピードが出ているような感じに見える、という潜在的な意識が垣間見える。スピードが出ていることと、スピードが出ているような感じ、は別物である。たとえば、普通にやっていれば30年かかることを、20年でやり遂げれば、かなり短縮できたことになる。ところが、20年というところだけを見ると、なんとなく長い年月という印象をつい持ってしまって、あたかも遅い作業だと錯覚してしまうということは有り得る。

まずは、一歩一歩地道にやってみる。せめて10年、20年くらいのスパンで物事を考えたり、やってみる。こういうことが大事な分野は世の中にたくさんあるだろう。ノーベル賞受賞の研究だって、宮大工や寿司職人の仕事も、2年や3年で完成するものではない。
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