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山口百恵

先週の土曜日(1月30日)、帰宅してNHKテレビをつけると山口百恵が歌っていた。「伝説のコンサート山口百恵1980.10.5 日本武道館」という番組だった。おや、ずいぶん久しぶりにテレビで見るなと思っているうちに引き込まれて最後まで魅入ってしまった。

引退直前の武道館でのコンサートの様子なのだが、エモーションが伝わってくる歌い方は他に比肩を許さない。声楽的な歌唱力とは別次元のものであり、凛とした立ち居振る舞い、饒舌ではないが優しさと真心の波動に彩られたトーク。間もなく引退するというベテランのような貫禄の彼女は当時、21歳だった。私は同世代なので、デビューの頃からテレビやラジオで自然に流れてくる歌をリアルタイムで聞いていたのだが、40年以上を経た今の私が見て、あらためてこれほどまでにすごい人だったのかという驚愕に包まれた。

1980年というのは、浪人して苦労した末、地元を遠く離れ、ある医科大学に私が入学した年であった。私にとっては学びとキャリアの始まりだったが、山口百恵にとっては、歌手であることを辞めた年であった。始まりと終わりは別のこととして捉えることはできない。彼女はそのことを既に知っていたように思える。自らを鼓舞し、私は私の道を自分なりに進んでいくしかない。
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