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ミュシャ展

週末は都内で開かれた精神分析関係の学会に参加したが、仕事と勉強ばかりの生活というのもよろしくない。時間を見つけて、国立新美術館で開催されている「ミュシャ展」を見てきた。

ミュシャの作品は今までに何度も見てはいるが、今回なんとしてでも見てみたいと思ったのは、チェコ国外では世界初公開と言われる「スラヴ叙事詩」全20作である。一つ書くだけでも大変というような大きな絵が20作も展示されているのは圧巻だった。

本当はオーディオ解説を借りてそれぞれの絵の解説を聞けば勉強になるのだろうが、あまり時間がなくざっと一渡り見ただけだったが、すさまじい迫力とミュシャの祖国と郷土に対する愛が感じられた。そして光の加減が裏からバックライトで照らされているような具合でなんとも言えない技が感じられた。光と言えばレンブラントが有名だが、レンブラントとはまた違う表現である。チェコの人たちは、祖国とミュシャに対して誇りを持っているのではないだろうか。愛は教えられるようなものではない、自然に発生するものだろう。そしてミュシャの祖国への帰国後の絵は、パリでの彼の活動から大きな影響を受けている。そのことも忘れてはならないことに違いないのだ。

なお、同展は2017年6月5日まで開催されている。
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