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広島への旅

先週後半は精神分析の学会で広島に行ってきた。3日間の学会に前日の移動日があったので、現地に3泊する長丁場となった。丁度、広島東洋カープのセ・リーグ優勝パレードが行われていた。ものすごい人で、混雑と交通規制で2日目の午前は会場まで移動できず、急遽途中でパレードを見ることになった。

私自身の発表はなかったが、何度か討論に加わることはできた。いろいろな発表や話を聞いて、様々な連想が湧いたり、日頃感じていることを改めて確認したりすることができて有意義だった。実地の臨床をやる際には、理論を頭に置いていることは大事だが、かと言って理論を先行させてしまうとかえって臨床感覚を疎外してしまうことになる。これは、精神分析臨床以外でもけっこう当てはまることではないだろうか。

連想を拡げてみると、たとえば物価を2%上げれば人々は早めに物を買おうとするので、消費が活発になるという説がある。私が素人なりに考えると、人の心理を考慮していないように思える。物価が上がるから早めに買っておくというのではなく、物価が上がってもなかなか賃金は上がらないだろうから節約をして蓄えを増やして備えておこうという心理が働くのではないだろうか。ここには先行きどうなるかという「不安」がある。(以下、この段落はかなり長くなったことと、内容自体を特に主張したいわけではないので、以下省略とする)

米国ではトランプ氏が次期大統領になることが決まった。そのことで、世界中に今後どうなることやらという心配、不安が蔓延している。一般市民も今後の世界情勢がどうなっていくのか、さらには私たちのこの文明がどうなっていくのか、冷静に考えていかなければならない。そういう時代なのだ。

追記:この記事の3段落目は当初かなり長くなった。しかも、表面的には日銀の政策の話であり、広島の旅の話からは明らかに脱線している。自分でも敢えて無理やりな連想を書いたのは不思議だった。数日するうちにわかってきたことがあった。一つは、トランプ氏の米大統領当選がやはりショックだったということで、そのことに影響されたということである。もう一つは、原爆についての考えが浮かんだのだが、それを書くのを避けたということである。今回、広島に行き、原爆が落とされた現地に滞在し、毎日そのことが頭から離れなかった。広島カープの話も実は原爆とつながっている。しかし、原爆についての考えは言葉では言い表せないことがまだ私にはかなりある。しかも推敲をせずに思いつきで書く文章は私の意図と違って受け取られることになりはしないか。そういう懸念があった。そのため、書くことを断念したのだ。しかし、やはり気になる。この気持が無理に連想をして、無意識的に表現するということにつながったのではないか。そこまではわかってきたが、今の段階ではやはり原爆についてコメントを書くことはできない。ただ、いろいろな思いが去来したことだけはここに記しておきたい。
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