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プロゴルファー

しばらく前に高校の同窓会でゴルフコンペをやるという案内メールが届いた。私は、昔々ほんの短期間、かじりかけたことはあったが、その後まったくやっていない。ゴルフの話が出ても私には他人事で自分の領域のことではないという感じがする。最近、別の機会に今度はプロゴルファーの青木功さんのことが話題になった。

青木さんと聞いて、記憶が甦った。もう何十年も前のことだが、プロゴルフのトーナメントを見たことがある。トーナメントを見たのは後にも先にもそれだけなのだが、なんと言っても印象深かったのは青木さんだった。独特のフォームで、低い鋭い球筋。そして、素人には神業と言ってもよいくらいの職人技のアプローチショット。パットの打ち方もこれまた独特である。フォームばかりではない。鬼気迫るような集中力と気迫。

誰が優勝するとか、スコアがどうだとか、そんなことはどうでもいいという気になる。実際、今も記憶に残るのは青木さんの姿ばかりである。青木さんのような打ち方をするゴルファーは他にいない。自分にとって最もよい打ち方を研究し、練習を重ね、トーナメントで好成績を上げ、ついには、「世界のアオキ」と称されるようになった。もちろん、ゴルフは自分の技だけではない。刻々と変わる天候、自然ともやりあっていかなければならない。たぶん、真のゴルファーにとっては、ゴルフをすることは単なるプレーではなく、生きるということそのものと言い換えてもいいのであろう。

青木さんに限ったことではないが、その道の達人はその領域を越えた普遍的なものを感じさせる。たまにそういうひとに出会うと、感嘆の気持ちと同時に嘆息も出そうになる。

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